2024/1/29に発売されたリンク:新NISA完全ガイド(amazon)で紹介されていた一部銘柄を振り返ります。
高配当編・大型株編・好業績編・高効率経営編・新興編・割安編・TOB注目株編・ETF編などのテーマでそれぞれ20銘柄紹介されていましたが今回は高配当・大型株・割安の各上位二つをログとして記しました。
高配当編:田嶋智太郎氏
AGC(5201):5557円
キヤノン(7751):3796円
大型株編:小松弘和
信越化学(4063):5651円
JR東海(9022):3650円
割安編:坂本慎太郎
ミツバ(7280):1083円
KPPグループHD(9274):728円
※価格は1月29日終値
おおむね価格は初回よりも高い値をつけています。3か月後にはJR東海のみが初回よりも低い結果となっています。日経平均株価では2月1日と5月1日の差は2%減なので唯一下げたJR東海も1%減ほどなのでいずれも平均株価よりは成績が良かった形で割安株のミツバが34%増と最も高い伸びとなりました。
銘柄 | 初回 | 1か月後 | 2か月後 | 3か月後 |
---|---|---|---|---|
AGC | 5557 | 5353 | 5528 | 5833 |
キヤノン | 3796 | 4377 | 4501 | 4280 |
信越化学 | 5651 | 6387 | 6606 | 6195 |
JR東海 | 3650 | 3769 | 3726 | 3617 |
ミツバ | 1083 | 1453 | 1633 | 1457 |
KPPグループHD | 728 | 646 | 742 | 745 |
あくまで見込みのある銘柄を紹介しているだけでありNISA本と言えども長期保有前提なのか成長投資枠でのスイングトレードとしてなのかは各々が判断していかなければならないわけですが割安株=経営母体がそれほど多きくないところのそれなりの額を長期保有は結構勇気がいるでしょうから、そんな中でミツバが3か月以内の成績が最もよくもう一つも最小限の下げ幅に抑えているのは担当した坂本慎太郎さんのチョイスは評価できるのではないでしょうか。個人投資家の方のようですが公式ホームページのメディア情報では順次古いのは消えている可能性はありますが23年から雑誌などに登場し始めているのは確認できます。Xに飛ぶと誹謗中傷に対する対応が固定で表示されていたのでアンチもそれなりにいるようですね。
日経平均自体が7月上旬をピークに右肩下がりもあって半分は初回の額を割り込んでしまいました。ミツバが3か月以内の成績が最も良かったミツバはプラス分がなくなりマイナス圏へ行ってしまいました。既に2カ月目と3カ月目の額では10%以上の下げがあり、その直後には優待の権利確定して5月13日には急落という流れでした。この動きだけを見ると割安株の場合はじっくり持つというより20・30%伸びたら利確、減ったら損切りするのが良いのかなという気がしてきますがどうなんでしょうね。同じ割安株分類であるKPPグループもプラスは維持しているものの5月の終盤頃が高値で以降は下げてきている、どちらもセルインメイすることが半年の範囲では良かった形となっています。
半年の期間で最も成績が良かったのはキヤノンの約26%増で次は信越化学の21%増となっています。高配当と大型株として紹介されたわけですがどちらももう一方の銘柄は初回の額よりも下げてしまっています。とはいえどれも微減の範囲なので長期保有の観点ではまだ落ち着いていられる範囲と言えるでしょう。
とはいえこの半年計測直後にブラックマンデー以上の下落幅が襲うことになり、新NISAスタート組ではかなりの不安を感じた方も結構いたでしょう。私自身はNISA元年の相場は高掴みと思っていたことや5年間かけて主なポジション形成と考えているので今のところ正気を保っていられますが、10年後・15年後ポジションが固まった中で起きたらやはり不安感は大きく襲いそうだなという印象です。次回チェックの1年後には米大統領選挙も終わってある程度トレンドが見えている時期になっているか注目したいです。
銘柄 | 初回 | 半年後 | 初回比 |
---|---|---|---|
AGC | 5557 | 5250 | 94.48% |
キヤノン | 3796 | 4778 | 125.87% |
信越化学 | 5651 | 6844 | 121.11% |
JR東海 | 3650 | 3498 | 95.84% |
ミツバ | 1083 | 1033 | 95.38% |
KPPグループHD | 728 | 739 | 101.58% |
1年経過後ではこのような動きになりました。
銘柄 | 初回 | 半年後 | 初回比 |
---|---|---|---|
AGC | 5557 | 4511 | 81.18% |
キヤノン | 3796 | 4976 | 131.09% |
信越化学 | 5651 | 4890 | 86.53% |
JR東海 | 3650 | 2880 | 78.90% |
ミツバ | 1083 | 884 | 81.63% |
KPPグループHD | 728 | 664 | 91.21% |
利益を出したのはキヤノンのみという結果です。全て同額を買い付けた場合だと-22%ほどと大きめで日経平均では去年と今年の1月では8%ほど伸びているのでなかなか痛いですし、8月の暴落後の24年9月と25年1月の比較でも日経平均は1%ほど伸ばしています。個別株の6銘柄程度では分散投資にならないかもしれませんね。
一番下落しているのが大型株枠のJR東海というのも初心者視点では決算も悪いわけではないだけにつらく感じる人もいそうです。コロナ明けの23年3月ごろから伸び始め24年3月ごろに留まり右肩下がりの流れが続いている状態です。「コロナ回復からの材料が出尽くした」との見方があるわけですがそれでコロナ時の価格にまで行こうとしてるのもそれはそれで変に思うのですがどうなんでしょうね?買っていない場合なら「今こそ割安」と考えるのも一興かもしれません。
もう一方の大型株としての扱いだった信越化学は半導体絡みでの紹介が多く流行色も強かったわけですが利確による調整なのか流行が終わったのか素人には判断が難しいところです。ただ、ちょっとだけ筆者も所有してるので最高値のときも見てると1月頃の価格であれば想像してたよりも下げてはいない印象です。
配当編のキヤノンはもちろん良好ですがAGCは結構下げました。配当狙いの株はホールド率高そうな印象もあるわけですがAGCは「過去最悪の赤字」なんて見出しも24年11月ごろには見かけているのでこれは素人でも納得できる落ち方でした。
割安編は基本暴騰狙いの人が好むのでしょうが筆者は手堅さを好むのでこの手のものに投資する場合は、興味のあるジャンルで応援したいところで成長を楽しむケースで手を出すのが良いんじゃないかなというスタイルです。
次回は1年後の26年2月ごろの更新予定となります。
記事作成:2024年7月19日/2025年2月4日更新