日経マネー6月号で「急上昇後でも買える銘柄」というテーマで複数の有識者による難点化の銘柄が紹介されていたので個人的に目のついた5銘柄を振返っていきます。下記のような寸評とともに紹介されていました。
佐藤勝己氏:ポエック(9264)1660円/成長加速に期待が持てる配当利回り3.5%
臼田琢美氏:出光興産(5019)1034.5円/還元強化の動きがあったがまだ低PBRで上昇余地十分
臼田氏:ニトリホールディングス(9843)21,720円/円安が逆風業種の中、株価が上がっているので円安が一服すれば一気に評価が高まる可能性
鈴木一之氏:東京鉄鋼(5445)4,640円/職人不足に起因するシェア拡大余地が大きい。2倍になってもおかしくない低PBRも魅力
志田憲太郎氏:三井海洋開発(6269)3000円/寡占市場の世界シェア2位。23年12月期は前期比の6倍。
※価格は4.25終値
銘柄 | 初回 | 1か月後 | 2か月後 | 3か月後 |
---|---|---|---|---|
ポエック | 1660 | 1793 | 1745 | 1303 |
出光興産 | 1034.5 | 1026.5 | 1052 | 955 |
ニトリホールディングス | 21720 | 17695 | 17245 | 17810 |
東京鉄鋼 | 4640 | 5080 | 5090 | 4600 |
三井海洋開発 | 3000 | 2692 | 2959 | 2744 |
ニトリと三井海洋開発を以外は2か月後までは初回の価格よりも高い状態でしたが、3か月後は市場全体が米国の景気後退や長期金利上昇による影響で下落傾向の中で8月5日の大幅下落も控えた状態でのチェックポイントとなりました。特に下落率が大きいニトリは3月期に36期連続の増収・増益がとまったことや引き続き中国戦略を重視していることなども人によっては嫌気されているかもしれません。
急上昇後でも買えるというテーマな訳ですが6か月チャートで見ると出光と三井海洋開発以外は最初のチェック時点で高値からそれなりに下がった状態で結果的には3カ月間おおよそ下げてきた形ですが個人的には出光が14日現在、8月5日の暴落後早々に元の水準まで戻してきておりチャートの動きだけの判断だと安定性はこの中でも高そうだという印象は持ちました。いまいち長期保有向けかスイングトレード向けの銘柄なのか判然としませんが半年後・1年後とどうなっていくでしょうか。
まず初回と半年後の値動きの変化です。
銘柄 | 初回 | 半年後 | 比率 |
---|---|---|---|
ポエック | 1660 | 1610 | 96.99% |
出光興産 | 1034.5 | 1012.5 | 97.87% |
ニトリホールディングス | 21,720 | 19745 | 90.91% |
東京鉄鋼 | 4,640 | 4785 | 103.13% |
三井海洋開発 | 3000 | 3230 | 107.67% |
全て同額買い付けた場合だと3%ぐらい減っている感じですがいずれも8月上旬に起きた暴落からは早々に回復しており安定性自体は高いのかもしれません。一番下げているニトリはむしろ暴落の時の影響はほとんどなくその後9月上旬までは伸びて、初回の値からは1000円ほど高い状態まであげていましたがその後再び下げはじめチェック時では初回から10%ほど下げていますから短期的にはまだ2万円台に入ると売りが強くなるのかもしれませんね。
個人的には東京鉄鋼・三井海洋開発・出光興産の順で興味があるのでどこかで調整が来たら少額程度買うことも検討してみたいなと思っています。次回更新の4月終り頃にはどうなっていますか…
まず初回と1年後の値動きの変化です。
銘柄 | 初回 | 1年後 | 比率 |
---|---|---|---|
ポエック | 1660 | 1320 | 79.52% |
出光興産 | 1034.5 | 890.4 | 86.07% |
ニトリホールディングス | 21,720 | 16540 | 76.15% |
東京鉄鋼 | 4,640 | 5630 | 121.34% |
三井海洋開発 | 3000 | 4085 | 136.17% |
5銘柄の平均は99.85%で半年前よりは改善しています。最も伸びた三井海洋開発は唯一、私も一時的に買ったのですが全体的な状況がよくないときに少しの利益で売りました。寡占市場だと安定していても動きが乏しそうだと思ったからなんですが安値になったらまた積極的に買ってもいいのかもしれないと思える銘柄に感じています。次に伸びている東京鉄鋼も半年時点の自分が感じている興味銘柄に入っていたので予想的中みたいな感じで嬉しいです。出光も下げた中では一番抑えられていますしね。
もっとも落ちたのは半年時点と同じくニトリです。臼田氏は「円安が一服すれば」と言及したわけですがドル円自体は現状は1月から円高に動き始め4月下旬から再度円安方向の動きを取っていてニトリは3月下旬ごろから上げ始め1年足の26週線を上抜けをトライするような状況なので明確に抜ければ20000円台付近までは目指せるのかもしれないですね。
ポエックも半年後からは大分落ちてきてしまいました。寸評も「成長加速に期待が持てる」と具体性のないものに何で興味持ったんだろうと我ながら不思議ですが利回りのほうで興味を持ったのかもしれませんが既に株でインカムゲインを重視する思考はなくなったんですよね。AIの概況まとめでは「上昇トレンドが顕著」とか言っていて本当に同じチャート見てる?と思うぐらいですが10月中旬ごろのことを言ってるんでしょうか。ただ書いている5月上旬時点では1年足のチャートでは密の平均線が収束してきていたり、yahooやみんかぶでも買いたい勢力が多い状況とはなっているので会社に不安なしとみてるのであればいいタイミングなのかもしれないですね。
とはいえ「急上昇後でも買える銘柄」というテーマからは3か月後・半年後・1年後どの期間で見ても良い結果とは言えない状況となっています。次回は26年の4・5月ごろの更新予定です。
記事作成:2024年8月14日/10月29日・25年5月13日更新