有識者の投資見通しまとめ

田代昌之氏:トウシル記事内で3月期決算発表から選ぶ、好業績×高配当銘柄5選を振返り

記事は24年5月15日の公開で「この時期は3月期決算銘柄株価的にに関心が向かいがち」で「投機的になりがち」といった前置きがあるが決算内容を確認し好業績見通しで高配当利回りというテーマから中長期的な投資を意識した銘柄の紹介となっています。
記事リンク:https://media.rakuten-sec.net/articles/-/45213

1~3か月後の値動きの状況

銘柄 初回 1か月後 2か月後 3か月後
世紀東急工業 1665 1660 1774 1652
ハードオフコーポレーション 1899 2143 2226 1948
日本ヒューム 963 1265 1249 1208
TOA 1116 1080 1088 920
新明和工業 1322 1371 1514 1317

3か月後は大幅下落があったすぐ後なのでさすがに全銘柄、初回の値よりも落ちていそうなものですがハードオフと日本ヒュームは5日の大幅下落から早い回復をして5月時点の値よりも維持しています。

日本ヒュームは水道のヒューム管や大型建物の基礎杭の役割であるコンクリートパイルを扱っていて記事ではコンクリートパイルのほうで業績を伸ばしている紹介をしています。水道管の老朽化などもニュースで問題視されていますからそういったことにも携わる位置にいるのであれば支持される印象はありますよね。

ハードオフは記事では「右肩上がりで戻り待ちの売りが存在しない状況」とあります。個人的にはハード系の中古を利用することはほとんどなく業務イメージを持てないので手を出すことはないと思いますが中長期のテーマで紹介されたわけですから引き続き危なげなく伸びていけるか注目したいところです。

初回の値から最も回復できていないのはTOAで20%近い下落となっています。音響設備とセキュリティシステムを展開しているようです。「今期業績見通しの鈍化が嫌気されて決算発表以降の株価はさえない」としていますが「低PBR対策が期待でき、右肩上がりのトレンドは続く」といった評価に納得できるなら押し目買いのチャンスなのかもしれませんね。丁度9月1日に90周年を迎えたそうですが、それに触れる記事は電波新聞社の有料記事がヒットするぐらいのところではあります。音声読み上げソフトのYUTTEにも触れられていますがサンプルを聞く限りでは有料版なら他に出来が良いのを聞いた記憶はありますし、過去10年での最高値は2018年で当時の1500円到達も結構時間がかかる印象はチャートからは持ちます。

半年後の値動きの状況

まず初回と半年後の値動きの変化です。

銘柄 初回 半年後 比率
世紀東急工業 1665 1534 92.13%
ハードオフコーポレーション 1899 1850 97.42%
日本ヒューム 963 1241 128.87%
TOA 1116 917 82.17%
新明和工業 1322 1324 100.15%

全て同じ額買った場合だとトントンという形です。日経平均の5月はじめと11月はじめの比較でも微減程度なので8月の暴落があったとはいえ相場自体の動きは乏しかった期間です。記事内容自体は該当月に決算発表するところから好業績×高配当銘柄をあげる恒例的な記事のようですが中長期目的とNISAも意識した選定のようです。

初回から30%近い上げを見せている日本ヒュームはここまでの区切りポイントでは初回翌月が一番高くはなっていますが年初来高値は10月に更新してはいるので書いてる11月時点では調整気味なんでしょうか。買いたい人にはいい局面かもしれませんね。3か月時点では初回の値よりも良かったハードオフは割れてしまいました。8月の暴落から戻りきれずそのまま弱気の気配が漂っている状態です。一番下げている形のTOAはこの半年間で唯一、初回の値をチェックポイントで一度も超えることができなかったわけですが改めて個人的には手を出すことはなさそうです。

1年後の値動きの状況

まず初回と1年後の値動きの変化です。

銘柄 初回 半年後 比率
世紀東急工業 1665 1400 84.08%
ハードオフコーポレーション 1740 1850 91.63%
日本ヒューム 963 1648 171.13%
TOA 1116 993 88.98%
新明和工業 1322 1347 101.89%

全体の平均では107.54%です。日経平均の5月の前年比較では95%弱なので記事の趣旨的にも中長期目的・NISA意識みたいなので良好な結果と言って良いんじゃないでしょうか。

最も伸びた日本ヒュームは3月の終わりごろが最高値で220%を超えていました。去年末には株主優遇制度の拡充をアナウンスしたり1月ごろには八潮の陥没事故での注目なんて記事があったり25年3月期の好決算とともに素人目にも腑に落ちる情報が見られました。個人的にも結局私自身は手を出すことはありませんでしたが半年時点の見解でまあま良いこと言ってるじゃんと嬉しくなりましたw。カブタンでのトレンドでは「直近は下げ、中長期は上げ」のままでyahooは「買いたい」で、みんかぶは「株価割高・売り」とった状況が見られます。

最も落ちた世紀東急工業はこれまでは微減程度で触れてませんでしたね。チャート的には関税ショック後も早めに戻していたのですが記事を書いている直前にまた急落している形です。ニュース的にはちょうど減配といった記事が目にすることができました。排除措置命令の文字を含んだ有料記事の見出しも見かけましたが時期自体は平成時代のようでなんで今更掘られているんでしょうか?体制が未だよろしくないとかですかね?なんにせよ大元記事には「配当利回りは5%台と非常に高い」とも触れていましたが減配記事が出たように大元記事的にも当初の目論見からは外れたかもしれないですね。

3か月後の時期で触れていたハードオフは結局チェックし始めの1か月後ぐらいがここ1年の最多高値で以降は1年足だとなだらかに低調という感じで半年チャートだと4月以降ガタガタと落ちることもあるがまた元の水準付近に戻ることもあるし落ちても関税ショック時の下を更新はしないといった感じなので自力はあるとみる否かという感じでしょうか。でも大元記事の「戻り売りが存在しない」といってましたが当時の一カ月前後の動きならそうかもとは思いますが現状はそういった雰囲気には個人的には感じないのでここも当初の印象とはもう違うのかもしれないですよね。

次回は26年の5月以降の更新予定です

記事作成:2024年9月3日/11月18日・25年5月20日更新